各教科の特色

英語の学習

英語科はもちろん、普通科でも英語を強化

 「英語ができれば何とかなる」ほど昨今の大学入試は甘くはありません。社会・文化・科学等々、広く深く教養を修め、かつ英語力があってはじめて入試に対応できるのです。他教科の力が英語を助けるかもしれませんし、英語が他の教科にプラスになるかもしれません。「英語が伸びる・英語で伸びる」これが江戸川女子の英語なのです。

4年次(高1)

 高校英語の基礎を完成させることを目標とします。まず英語ⅠではUNICORN Ⅰ(文英堂)を使用し、ワークブックを併用しながら英文の精読を行います。また英語表現ではForest Extensive English Grammar(桐原書店)を使用して、高校で学習すべき基礎的な文法事項をすべて習います。また、「英単語ターゲット1900」(旺文社)の朝テストや「アクア英語構文」(桐原書店)の自宅学習課題を通して、単語力や英文の構造を正しく捉える力をつけていきます。

5年次(高2)

 応用力を伸ばす一年間です。英語ⅡではUNICORNⅡ(文英堂)やNEW TREASURE(Z会)を使用し、さらに読解力と語彙力を強化します。英語表現では英文法の総復習と英作文を行い、「Steady Steps Writing」(数研出版)や「パスポート英作文」(数研出版)で表現力を磨きます。その他、総合問題やリスニングの演習も行います。

6年次(高3)

 全ての授業が入試対応となります。英語Ⅲでは各種の長文問題集の他、演習形式で近年の大学入試問題やセンター試験の過去問題に頻繁に取り組みます。英語表現では「Next Stage」(桐原書店)「英文法・語法1000」(いいずな)といった定評ある問題集により、およそ考えうるすべての範囲・形式の文法問題に当たっていきます。また英語科の異文化理解では英語で自分の意見をまとめ、発表するレベルにまで到達させていきます。

 コミュニケーションのための英語力を把握するために、実力試験だけでなく、英語検定やGTECを利用しています。特にGTECでは、リーディング、リスニング、ライティングの結果がスコアで出てくるので、受験英語だけでなく、実用英語の力がどれだけ付いたかを正確に知ることができます。

使用教材(上記以外)

  • ● 現代を読む(いいずな書店)
  • ● Present Yourself(CAMBRIDGE)
  • ● Cutting Edge(エミル出版)
  • ● リーディング・ナビ (啓林館) 他

国語の学習

5年次(高2)から演習科目をスタート。

 本校の最大の特徴は、本校独自のテキスト『古典必携』の活用です。『古典必携』は「古文編」と「漢文編」の2部で構成されており、それぞれ古典文法の学習と漢文の句形の学習を中心に編集されています。いずれも学習するべき事項を精選し、受験に向けて無駄のない内容で、練習問題も豊富です。

4年次(高1)

 オリジナルテキスト『古典必携』を用いて古文・漢文の基礎力を徹底的に身につけ、並行して行う古典読解で、長文に慣れていきます。

5年次(高2)

 古典読解が中心になります。古典読解の教材は、教科書のみならず実戦的な問題集を豊富に取り入れており、幅の広い古典に対応できる力を養っています。

6年次(高3)

 実際の大学入試問題を中心としたよりレベルの高い読解演習で、受験の実戦力を身に付けています。4年次(高1)で養った古典文法と漢文句形の力は、この受験を迎えた6年次に大きな支えとなっています。

 現代文の授業も、古典同様に実践的です。国語は、豊かな感受性を育てる教科であるばかりでなく、総合的な思考力を鍛える教科でもあります。中学までの内容に比べて、高校からの内容は、抽象度も増して、じっくりと頭の中を整理しながら読み進めなければ理解できないような文章も出てきます。このような文章に対応するためには、やはり多くの文章に触れることが一番です。本校ではそのために文章を幅広く問題集に求め、生徒達の思考力を鍛える授業を展開しています。教科書で扱う教材については、精選したもののみを取り上げ、通常の高校3年間で扱う教科書の内容は、4年次(高1)、5年次(高2)でほぼ完了します。問題集を使った授業は、実践的な問題、とりわけ高校生にとっては苦手な評論文の問題を中心にすえた授業を展開しています。その際、授業で解説される内容は、指示語や接続詞、また文の構造といった、中学まででも学習している内容も多いですが、その知識が、高校での高度な文章を読むときにも使える知識だということを授業で確認しながら進めます。

使用教材

  • ●古典必携 古文編(オリジナルテキスト)全員
  • ●古典必携 漢文編(オリジナルテキスト)全員
  • ●新演習 現代文 アチーブ3(桐原)全員
  • ●新演習 現代文 アチーブ4(桐原)全員
  • ●新演習 古文 アチーブ2(桐原)全員
  • ●新演習 古文 アチーブ3(桐原)全員
  • ●新演習 漢文 アチーブ2(桐原)全員
  • ●新演習 漢文 アチーブ3(桐原)全員
  • ●新演習 漢文 アチーブ4(桐原)文系
  • ●アップリフト 古文[入試基本](Z会)文系
  • ●アップリフト 古文[入試標準](Z会)文系
  • ●アップリフト 現代文[入試標準](Z会)文系
  • ●アップリフト 現代文[入試発展](Z会)文系
  • ●大学入学共通テスト単元別問題集 全員

数学の学習

積み重ねを大切に、段階を経て実力を養成

 江戸川女子高等学校の数学は、基礎を大切にし、論理的思考の育成と数学的感覚を養うことを目的にしています。
早い段階で教科書の内容を終わらせ、6年次(高3)では徹底的に演習を行い、志望校に合格できる力をつけることを目標としています。そのために、カリキュラムは大学入試から逆算して組んでいます。

4年次(高1)

高校数学の概念を確実に理解し、基本的な定理、公式を正しく適用できるようにし、標準的な典型問題まで解けることを目標とします。そのために、教科書をしっかりと教え、教科書傍用問題集「アドバンスα」で演習を行います。また、以前に学習した単元の復習ができるように、「ベイシス数学ⅠA・ⅡB」を自宅学習の課題として課しています。
4年次終了時に、数学ⅠAの全てと、数学Ⅱの半分以上が終わる進度です。

5年次(高2)

 理系と国立文系に分かれて授業を行っていきます。理系の数学Ⅲ選択者は、まず、数学ⅡBCの内容を終わらせます。その後は、数学Ⅲの内容を教科書、「アドバンスα」を用いて学習していきます。
国立文系、理系の数学ⅡBC(ベクトル)選択者は、まず、数学ⅡBC(ベクトル)の内容を終わらせます。その後は数学ⅠⅡABC(ベクトル)の演習を、演習用教材を用いて行っていきます。5年次の途中から徹底的に演習を行うことが可能なカリキュラムとなっています。

6年次(高3)

 自分の志望に合わせて、授業が選択できるようにコース別の授業を用意しています。数学Ⅲまで必要とする生徒は、数学Ⅲ演習、数学ⅠⅡABC演習の授業を受けます。 数学ⅡBC(ベクトル)まで必要とする生徒は、数学ⅠⅡABC(ベクトル)演習の授業を受けます。また、大学入学共通テスト対策も年間を通じて行っています。記述・論述が必要な生徒を対象に、答案の添削なども随時行っています。

使用教材(上記以外)

  • ●教科書傍用問題集 アドバンスα(啓林館)
  • ●ベイシス(河合出版)
  • ●システム数学 入試必修問題集 練磨(啓林館)
  • ●共通テスト総合問題集(河合出版)他

社会・地歴公民の学習

広い視野で社会をとらえる。

 本校の地理歴史科・公民科の授業は、生徒1人1人が興味・関心を持てるように各科目に工夫を重ねています。暗記要素は多いものの、それだけではなく、歴史的な意義について考察したり、これからの日本や世界の動きを幅広い視点で見られるようにしたり、実生活と結びつけてとらえられるようしたりしています。もちろん大学入試にも対応しており、通常の授業に加えて、6年次には演習の授業も設定されており、大学受験に即応した学力を身につけることができます。

4年次(高1)

  全員が地理歴史科の歴史総合と公民科の公共を履修します。歴史総合では、世界と世界の中の日本を両者の結びつきをとらえた上で、近現代の歴史を学びます。公共では、社会に参画する際に必要となる概念や理論、基本的原理を学びます。

5年次(高2)

  全員が地理歴史科の地理総合を履修します。地図や統計資料を通して、世界の特徴や諸問題について学びます。さらに文系選択者は、世界史探究または日本史探究を選択します。世界史探究・日本史探究ともに、原始・古代から始まり、世界史探究では19世紀までの世界の歴史を学び、日本史探究では明治時代までを学びます。世界史探究・日本史探究のいずれも、歴史を学ぶことで、現代社会が抱えている問題点を理解し、未来への展望を開かせると同時に、受験科目としての実力を身につけられるようにもなっています。

6年次(高3)

  文系選択者は、5年次に選択した世界史探究または日本史探究を引き続き学び、前期末までに現代史までの学習を終える予定です。加えて演習の授業が設定されており、通史を時代順に復習しながら歴史の流れを整理し、正誤問題や論述問題などさまざまな出題形式の問題に取り組みます。また、テーマ史も取り扱い、大学受験に対応できる実力を養います。  また、公民科の政治・経済を履修します。国内、国際社会それぞれにおいて、政治、経済などの側面を総合的にとらえ、実社会が抱える複雑な諸問題を探究します(一部生徒は、政治・経済に代えて地理歴史科の地理探究を履修)。

使用教材

  • ●詳述歴史総合(実教出版)
  • ●高等学校 公共(第一学習社)
  • 以下、2021年度以前入学生が使用
  • ●詳説世界史B(山川出版社)(山川出版社)
  • ●ニューステージ 世界史詳覧(浜島書店)
  • ●詳説日本史B(山川出版社)
  • ●新詳日本史(浜島書店)
  • ●詳解地理B(二宮書店)
  • ●新詳地理資料 COMPLETE2021(帝国書院)
  • ●高等学校改訂版現代社会(第一学習社)
  • ●最新現代社会資料集2021(第一学習社)他

理科の学習

自然と人間生活との関係を認識する。

 江戸川女子高等学校の理科教育では、以下の2点を重視しています。

      

①:教科書の内容を日常生活と結びつける。

      

②:大学入試において、生徒が進路を実現するのを後押しする。


 ①について
  学習は、授業・教科書の中で完結するものではありません。学習の以前と以後では、世界の見え方がどう変わるか。身近なところに、どのような科学技術が用いられているか。最終的な目標としては、生徒一人一人が、科学的な判断ができる一人の市民になることを目指しています。
 ②について
  生徒の自己実現のためには、多くの場合で大学入試の突破が不可欠です。現代社会で求められていること、大学入試で求められていることを分析し、生徒が希望を叶えるための力を養います。

4年次(高1)

 物理と生物を中心に学習します。科学的な興味を刺激しつつ、進路選択や文理選択の材料を提供していきます。

5年次(高2)

 理系は化学を必修とし、物理と生物のどちらかを選択します。基礎的な知識を確実におさえながら、生徒の主体的な姿勢を伸ばし、1人の学習者としての成長を促します。また、希望者には、長期休暇中に実験講習を行うことで、より一層科学的な興味を刺激します。
文系は地学を学習し、国公立大学志望者には大学入学共通テストのための演習授業も行います。

6年次(高3)

 理系は物理、化学、生物から、生徒の進路希望に合わせて2科目までの選択となります。物理と生物は5年次まで、化学は夏休み前までに教科書の内容を全範囲終わらせ、入試問題の演習に取り組みます。
文系は国公立大学志望者の大学入学共通テスト対策を行います。

 本校では、標準時間を上回る時間を確保することで、教科書の内容を無理なく終わらせるとともに、十分な演習量を確保しています。教科書を読み、授業を受ければ解けるほど、大学入試は甘くありません。演習を通じて学習内容を再度俯瞰的にとらえ、学習内容をアウトプットする中で様々な気付きを得て、生徒のさらなる成長を促します。演習を通じて、生徒が自らの力を1つ上のレベルに引き上げた状態で、大学受験に臨めるシステムとなっています。

使用教材

  • ●物理基礎(東京書籍)普通科
  • ●生物基礎(数研出版)全員
  • ●化学基礎(数研出版)理系全員
  • ●科学と人間生活(数研出版)英語科
  • ●物理(東京書籍)理系物理選択者
  • ●生物(数研出版)理系生物選択者
  • ●化学(数研出版)理系全員
  • ●地学基礎(啓林館)文系全員
  • ●ニューアチーブ物理基礎(東京書籍)普通科
  • ●セミナー物理基礎+物理(第一学習社)理系物理選択者
  • ●リードα生物基礎・生物(数研出版)理系生物選択者
  • ●セミナー化学基礎+化学(第一学習社)理系全員